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  きり口に風の生まるる西瓜かな  大原 其戎             「俳諧歳時記」に、
    蔓性一年生の植物にして、茎は極めて長く伸長す。深緑色の大きな掌状葉をつけ、花は雌雄異花、黄色の小形にして雌花は長円形の花托を有し受精する時は次第に膨大して顆を生ず。形状に球形と楕円形の二つあり。肉は淡紅・深紅・黄色の別あり。
   とある。
    西瓜の起源地は、アフリカ中部とする説があるが、実はもっと南の南アフリカの主としてカラハリ砂漠とするのが正しい。栽培起源は古く、エジプトでは約4000年前に古代エジプト人が栽培していたと推定される絵画が残っている。
    日本でスイカの名が初見されるのは、南北朝末期の書かれた僧義堂周信の「空華日工集」で「和西瓜詩」と題した漢詩がある。
    初期は果肉が赤く、血肉に似ているために嫌われたが、元禄(一六八八~一七〇四)以降は普及した。果肉を取り除いた西瓜提灯は明治以降の風習とみられる。

    さて、能に[黒塚]がある。
    奥州の安達ヶ原で行き暮れた回国行脚中の熊野の那智の山伏祐慶の一行が、野中に一軒やを見つけて宿を乞う。作り物の中にいる家主の里女は、一旦は断るが、たっての願いに根負けして山伏たちを家に入れるていで、作り物を出す。家の中に見なれぬ糸繰り車を目にとめた祐慶が頼むと、女はそれを回して糸を繰りはじめ、渡世の業に身を苦しめる果報のつたなさを恨み、老いの訪れの早さを嘆く。やがて調子をかえて浮々と糸尽くしの歌を謡い、転じて長き命のつれなさをかこち、糸車を繰るのをやめて泣きくずれる。夜が更けて冷え込みも厳しくなる。と、女は上の山から薪を採って来るといい、行きさして振り返り、私の閨を決してのぞくなと念を押す。橋掛かりを行く女の後姿には、すでに鬼の気配がある。能力は祐慶の目を盗んで閨の内をのぞき、おびただしい人の死骸をみる。

    西瓜食む安達ヶ原の鬼女のごと  大堀 柊花

   西瓜(すゐくわ)空華日工集(くうげにつくしゅう)麦門冬(ばくもんとう)
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