俳句
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笹鳴やあしたといはず今日訪ひぬ 今井つる女
「栞草」に、
ささ鳴は古抄より啼の字を結びて冬となせれども、鶯の子啼とは、名目も長ければ、啼の字なくとも冬とさだむべし。冬至のころより鳴習ふゆゑに、其子に冬の用あればなり。「俳諧歳時記」に、冬日、藪中に鳴、これをささ鳴といふと、云々。此説おだやかならず。愚、按ずるに、ささは少しの義、鶯の子の鳴きならひをいふべし。
とある。
また「和漢三才図会」の鶯の項に、
冬月は喞喞といふ風に鳴き、人が舌鼓をうつ音に似ている。
とある。
ウグイスの分布は比較的狭く、日本と、黒龍江か揚子江にかけての東アジアにのみ産する。日本では小笠原諸島、南西諸島などにも分布している。渡りにつぃてはよくわかってはいないが、樺太南部、南千島、北海道では夏鳥であり、海を越えて渡るものがあることは確かである。本州以南のものは、平地に標行する程度の、ごく小規模な移動をするものが多いと考えられる。繁殖期のウグイスは、山地の大きな樹木の生えていない明るい笹藪を中心に生活し、巣は笹の枝、または低木の地上一㍍ぐらいのところにつくる。食物は四季を通じて、昆虫類、クモ類がおもで、低木や笹を飛び移りながら、伸び上がって、または飛び上がって捕まえる。
さて、星野立子に「笹鳴や鰯配給みかん配給」の句がある。
昭和十八年作、日本の暗黒時代、敗戦を知らぬ国民は飢えと戦っていた。そして戦争は酣であった。皆勝つと信じて頑張っていたが、そろそろ負け戦ではないかと巷では思わぬでもなかった。食べ物は一切配給に頼り、闇屋が横行していたし、買出しに出かけなければ飢えのため死ぬより他はなかった。時々とんでもないものが配給になった。この句のように鰯もみかんもほんのすこしづつ配給になっていたが、この句から今になってみて母の国に対する憤懣のようなものが汲みとれる。一家を食べさせてゆく女主はどこでも大変であった。
笹鳴のもはやとどかぬ遠さかな 大堀柊花 喞喞(つえつつえつ)酣(たけなわ)
「栞草」に、
ささ鳴は古抄より啼の字を結びて冬となせれども、鶯の子啼とは、名目も長ければ、啼の字なくとも冬とさだむべし。冬至のころより鳴習ふゆゑに、其子に冬の用あればなり。「俳諧歳時記」に、冬日、藪中に鳴、これをささ鳴といふと、云々。此説おだやかならず。愚、按ずるに、ささは少しの義、鶯の子の鳴きならひをいふべし。
とある。
また「和漢三才図会」の鶯の項に、
冬月は喞喞といふ風に鳴き、人が舌鼓をうつ音に似ている。
とある。
ウグイスの分布は比較的狭く、日本と、黒龍江か揚子江にかけての東アジアにのみ産する。日本では小笠原諸島、南西諸島などにも分布している。渡りにつぃてはよくわかってはいないが、樺太南部、南千島、北海道では夏鳥であり、海を越えて渡るものがあることは確かである。本州以南のものは、平地に標行する程度の、ごく小規模な移動をするものが多いと考えられる。繁殖期のウグイスは、山地の大きな樹木の生えていない明るい笹藪を中心に生活し、巣は笹の枝、または低木の地上一㍍ぐらいのところにつくる。食物は四季を通じて、昆虫類、クモ類がおもで、低木や笹を飛び移りながら、伸び上がって、または飛び上がって捕まえる。
さて、星野立子に「笹鳴や鰯配給みかん配給」の句がある。
昭和十八年作、日本の暗黒時代、敗戦を知らぬ国民は飢えと戦っていた。そして戦争は酣であった。皆勝つと信じて頑張っていたが、そろそろ負け戦ではないかと巷では思わぬでもなかった。食べ物は一切配給に頼り、闇屋が横行していたし、買出しに出かけなければ飢えのため死ぬより他はなかった。時々とんでもないものが配給になった。この句のように鰯もみかんもほんのすこしづつ配給になっていたが、この句から今になってみて母の国に対する憤懣のようなものが汲みとれる。一家を食べさせてゆく女主はどこでも大変であった。
笹鳴のもはやとどかぬ遠さかな 大堀柊花 喞喞(つえつつえつ)酣(たけなわ)
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