俳句
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蜈蚣
罪を負ふごとく百足の逃げ惑ふ 百合山羽公
「俳諧歳時記「に
数多く足を持てるより百足とも書かれる虫、多く石垣の間、樹の根、床下など陰湿
の所に棲み、体扁平にして赤褐色、数十の環節より成り、長さは五六寸にも達するも
のあり。一対の髭と岐れたる尾をもち、脚は二十対、その第一対は鈎型になりて毒を
持つ。これに刺さるれば疼痛甚し。口器発達して虫類を捕食する。
とある。
ムカデの毒は酸性で、大形のトビズムカデやアオズムカデに噛まれると、かなり激
しい痛みがあり、患部が腫れる。ときに、リンパ腺炎をおこし、発熱することもある。
しかし、人命にかかわることはまずない。毒成分としてヒスタミンやセロトニンが検
出されており、激しい痛みはセロトニンによると考えられ治療には薄いアンモニア水
を塗布するのがよい。
日本では蛇が百足を恐れるという伝えが古くからあり、秋田県には、五寸の百足が
五尺の蛇をとるという諺がある。
さて、御伽草子の「俵藤太物語」を紹介する。朱雀天皇の時代のある時、近江の国
瀬田の唐橋に長さ二十丈もの大蛇が横たわるということがあった。人々は怖れて橋を
渡ることができなかったが、そこに出くわした藤太は、少しも怖れることなく大蛇
の背を踏みつけて橋を渡ってしまう。その夜、一人の若く美しい女人が藤太を訪ねて
きて「私は昼間お会いした大蛇で、琵琶湖に棲む龍神の一族の者ですが、三上山の百
足に苦しめられ困っています。あなたを見込んで、百足退治をお願いしたい」藤太は
快諾し、先祖より受け継いだ名剣と重藤の弓に三本の大矢を携えて三上山に臨むと、
稲光とともに、二、三千本余りの脚のすべてに松明を掲げて、三上山を七巻き半する
ほどの大百足が現れた。藤太は二本の矢を射るが、大百足には通じない。そこで矢尻
に唾を吐きかけ、南無八幡大菩薩と祈念して射ると今度は通じ、大百足を退治するこ
とができた。
漆黒の梁よりはらと大蜈蚣 大堀柊花
俵藤太物語(たわらのとうたものがたり)御伽草子(おとぎぞうし
罪を負ふごとく百足の逃げ惑ふ 百合山羽公
「俳諧歳時記「に
数多く足を持てるより百足とも書かれる虫、多く石垣の間、樹の根、床下など陰湿
の所に棲み、体扁平にして赤褐色、数十の環節より成り、長さは五六寸にも達するも
のあり。一対の髭と岐れたる尾をもち、脚は二十対、その第一対は鈎型になりて毒を
持つ。これに刺さるれば疼痛甚し。口器発達して虫類を捕食する。
とある。
ムカデの毒は酸性で、大形のトビズムカデやアオズムカデに噛まれると、かなり激
しい痛みがあり、患部が腫れる。ときに、リンパ腺炎をおこし、発熱することもある。
しかし、人命にかかわることはまずない。毒成分としてヒスタミンやセロトニンが検
出されており、激しい痛みはセロトニンによると考えられ治療には薄いアンモニア水
を塗布するのがよい。
日本では蛇が百足を恐れるという伝えが古くからあり、秋田県には、五寸の百足が
五尺の蛇をとるという諺がある。
さて、御伽草子の「俵藤太物語」を紹介する。朱雀天皇の時代のある時、近江の国
瀬田の唐橋に長さ二十丈もの大蛇が横たわるということがあった。人々は怖れて橋を
渡ることができなかったが、そこに出くわした藤太は、少しも怖れることなく大蛇
の背を踏みつけて橋を渡ってしまう。その夜、一人の若く美しい女人が藤太を訪ねて
きて「私は昼間お会いした大蛇で、琵琶湖に棲む龍神の一族の者ですが、三上山の百
足に苦しめられ困っています。あなたを見込んで、百足退治をお願いしたい」藤太は
快諾し、先祖より受け継いだ名剣と重藤の弓に三本の大矢を携えて三上山に臨むと、
稲光とともに、二、三千本余りの脚のすべてに松明を掲げて、三上山を七巻き半する
ほどの大百足が現れた。藤太は二本の矢を射るが、大百足には通じない。そこで矢尻
に唾を吐きかけ、南無八幡大菩薩と祈念して射ると今度は通じ、大百足を退治するこ
とができた。
漆黒の梁よりはらと大蜈蚣 大堀柊花
俵藤太物語(たわらのとうたものがたり)御伽草子(おとぎぞうし
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