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    あち歩きこち歩きして萩根分  高濱 虚子

   「ホトトギス新歳時記」に、
   春になって萩の芽が出ると、古株を掘り起こして、根分けし、移植する。木の勢いを強め、また株を殖やすためである。
  とある。
   「秋萩」とよばれるように、秋の代表的な景物として、早く「万葉集」から歌に数多く詠まれ、秋の七草の一つである。「さを鹿の朝立つ野辺の秋萩に 玉と見るまで置ける白露」(巻八・大伴家持)、「雁は来ぬ萩は散りぬとさを鹿の 鳴くなる声もうらぶれにけり」(巻十)というように、「鹿」「雁」「露」とともに詠まれることが多い。「古今集」でも「万葉集」以来の類型が固定し、また、「宮城野のもとあらの小萩露を重み                       風を待つごと君をこそ待て」(恋四・よみ人しらず)により、「宮城野」の景物となり、「源氏物語」「桐壺」の「小萩がもと」の段などにみられる。

   さて、狂言に「萩大名」がある。
   遊山を思い立った大名(シテ)に、太郎冠者は知人の庭の萩見物を勧める。その庭では客が和歌を詠むことが例になっている。そこで冠者は、無風流な大名に、聞き覚えの「七重八重九重とこそ思ひしに十重咲き出づる萩の花かな」という歌を教えようとする。しかし大名が覚えられないというので、「七重八重・・・」の部分は扇の骨の本数で示し、末句の「萩の花かな」は臑脛を示して合図することに決めて出かける。ところが、庭に着いた大名は梅の木や庭石を見て失言を重ねたうえに、いざ和歌を詠む段になって「七本八本」などと間違える始末。あきれた冠者が姿を隠してしまうと、慌てた大名は末句が思い出せず、苦しまぎれに「太郎冠者が向う脛」と答えて面目を失う。

   北條の寺の白萩根分かな  大堀 柊花

  萩根分(はぎねわけ)大友家持(おおとものやかもち)宮城野みやぎの)
  萩大名(はぎだいみょう)臑脛(すねはぎ)



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