俳句
カレンダー
06 | 2025/07 | 08 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
フリーエリア
最新TB
プロフィール
HN:
No Name Ninja
性別:
非公開
ブログ内検索
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
治聾酒の酔ふほどもなくさめにけり 村上 鬼城
「俳諧歳時記」に、
立春から五日目の戊の日を春の社日、春社といひ、この日に酒を飲むと聾が治るといふ言ひ伝へがあって、今でも農家などで、耳の遠い子供に酒を飲ませてゐるのをよく見受けることがある。その酒を治聾酒といふのであるが、酒は有合せのものでよく、別段治聾酒といふ特定の酒がある訳ではない。
とある。
社日は、春分・秋分に最も近い前後の戊の日。春の社日を春社、秋の社日を秋社という。たんに社日といえば春社のことで、秋社は秋の社日・後の社日といって区別する。社日は社の祭を営む日の意で、社とは中国で土地の守護神・ないしは部族の守護神・またはその祭祀をいった。
中国から伝来した風習として、春の社日に酒を飲むと、聾がなおると伝えられ、これを治聾酒という。また、古く中国では、この日には必ず雨が降るといわれ、その雨を社翁といった。朝鮮では、上元の日に薬酒をのんで、耳がさとく、よい事をきくようにと祝う。これを耳明酒という。
さて、落語に「棒屋」がある。
どんな棒でもそろえてあるという棒屋、もしあつらえの棒がないときは、罰金を出すというので、町内の若い者が出かけて行く。びんぼうとか、泥棒とか、難題を吹っかけるが、いろいろ頓知をきかして出してくるので、いりもしないものを買わされてしまう。つんぼうを出してくれというと、金挺の柄にする、挺つんぼ、というカシの棒を出してくる。「金挺つんぼか、感心感心。じゃあ、このつんぼを五本もらって帰ろう」「つんぼはあまり仕入れませんので、それ一本きりしかございません」「ははあ、こんなものは売れが遠いので仕込まねえのか」「いいえ、耳が遠うございます」
治聾酒をおもはずこぼす膝の上 大堀 柊花
治聾酒(ぢろうしゅ)戊(つちのえ)社日(しゃにち)社翁(しゃおう)
耳明酒(じめいしゅ)棒屋(ぼうや)金挺(かなてこ)
「俳諧歳時記」に、
立春から五日目の戊の日を春の社日、春社といひ、この日に酒を飲むと聾が治るといふ言ひ伝へがあって、今でも農家などで、耳の遠い子供に酒を飲ませてゐるのをよく見受けることがある。その酒を治聾酒といふのであるが、酒は有合せのものでよく、別段治聾酒といふ特定の酒がある訳ではない。
とある。
社日は、春分・秋分に最も近い前後の戊の日。春の社日を春社、秋の社日を秋社という。たんに社日といえば春社のことで、秋社は秋の社日・後の社日といって区別する。社日は社の祭を営む日の意で、社とは中国で土地の守護神・ないしは部族の守護神・またはその祭祀をいった。
中国から伝来した風習として、春の社日に酒を飲むと、聾がなおると伝えられ、これを治聾酒という。また、古く中国では、この日には必ず雨が降るといわれ、その雨を社翁といった。朝鮮では、上元の日に薬酒をのんで、耳がさとく、よい事をきくようにと祝う。これを耳明酒という。
さて、落語に「棒屋」がある。
どんな棒でもそろえてあるという棒屋、もしあつらえの棒がないときは、罰金を出すというので、町内の若い者が出かけて行く。びんぼうとか、泥棒とか、難題を吹っかけるが、いろいろ頓知をきかして出してくるので、いりもしないものを買わされてしまう。つんぼうを出してくれというと、金挺の柄にする、挺つんぼ、というカシの棒を出してくる。「金挺つんぼか、感心感心。じゃあ、このつんぼを五本もらって帰ろう」「つんぼはあまり仕入れませんので、それ一本きりしかございません」「ははあ、こんなものは売れが遠いので仕込まねえのか」「いいえ、耳が遠うございます」
治聾酒をおもはずこぼす膝の上 大堀 柊花
治聾酒(ぢろうしゅ)戊(つちのえ)社日(しゃにち)社翁(しゃおう)
耳明酒(じめいしゅ)棒屋(ぼうや)金挺(かなてこ)
PR
この記事にコメントする