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盆の月拝みて老妓座につきし 高野 素十
「ホトトギス新歳時記」に、
本来盂蘭盆会にあたる陰暦七月十五日の満月をいう。ただ最近では盆が陽暦または一月遅れで行われることが多いため実感が薄れたが、陰暦で行う地方で仰ぐ盆の月はしみじみとした思いに人の心を誘う。本来盆踊も、こうした盆の月明りのもとで行われた。
とある。
夜間の照明の十分に発達しなかった時代においては月夜はなによりの恩恵であった。したがって月についての年中行事や伝説は多い。古くは平安時代の観月の宴、現代においては小正月に行われる、どんど焼、八月十五夜の観月の宴、九月十三夜の後の月見などがある。
盆は、七月十三~十五日を中心とする先祖の祀りであるが、屋外に臨時のかまどを築いて飲食する盆竈、盆飯、辻飯、川原飯などとよばれる行事があり、あるいは盆に招いた先祖様を慰め、これを送るための盆踊りなどがある。「四五人に月落ちかかる踊かな 蕪村」。これらの行事はすべて月明りのもとで行われるのである。
さて、落語に「月の面影」がある。
雲水の僧が、身投げをしようとしていた若い男をうしろから抱きとめた。わけをきいてみると、この男は船場の商家の若旦那で、北野新地の芸妓に夢中になり、親の金二百円を盗み出して身受けしたところ、芸妓はほかに情夫がいて、かけ落ちしてしまった。しまったと気がついたがあとのまつり、親の家へ帰るのも面目ないので、死ぬ気になったという。僧は若旦那に二百円与え、家へ帰って親孝行をしろと、名も明さずに行ってしまう。若旦那が家に帰って、事情を話してわびると、大旦那は若旦那と番頭に、すぐにその僧を探せという。身投げをしようとした近辺を二人で探すと、竹薮の中に菰が一枚敷いてあり、出家の姿は見えない。丸面桶が落ちていたので、ひろい上げてみると、裏になにか書いてある。「池の面に夜な夜な通う月なれば水も濁さず影も残さず」
濡れ場みて戻る道々盆の月 大堀 柊花
盆の月(ぼんのつき)丸面桶(まるめんつう)
「ホトトギス新歳時記」に、
本来盂蘭盆会にあたる陰暦七月十五日の満月をいう。ただ最近では盆が陽暦または一月遅れで行われることが多いため実感が薄れたが、陰暦で行う地方で仰ぐ盆の月はしみじみとした思いに人の心を誘う。本来盆踊も、こうした盆の月明りのもとで行われた。
とある。
夜間の照明の十分に発達しなかった時代においては月夜はなによりの恩恵であった。したがって月についての年中行事や伝説は多い。古くは平安時代の観月の宴、現代においては小正月に行われる、どんど焼、八月十五夜の観月の宴、九月十三夜の後の月見などがある。
盆は、七月十三~十五日を中心とする先祖の祀りであるが、屋外に臨時のかまどを築いて飲食する盆竈、盆飯、辻飯、川原飯などとよばれる行事があり、あるいは盆に招いた先祖様を慰め、これを送るための盆踊りなどがある。「四五人に月落ちかかる踊かな 蕪村」。これらの行事はすべて月明りのもとで行われるのである。
さて、落語に「月の面影」がある。
雲水の僧が、身投げをしようとしていた若い男をうしろから抱きとめた。わけをきいてみると、この男は船場の商家の若旦那で、北野新地の芸妓に夢中になり、親の金二百円を盗み出して身受けしたところ、芸妓はほかに情夫がいて、かけ落ちしてしまった。しまったと気がついたがあとのまつり、親の家へ帰るのも面目ないので、死ぬ気になったという。僧は若旦那に二百円与え、家へ帰って親孝行をしろと、名も明さずに行ってしまう。若旦那が家に帰って、事情を話してわびると、大旦那は若旦那と番頭に、すぐにその僧を探せという。身投げをしようとした近辺を二人で探すと、竹薮の中に菰が一枚敷いてあり、出家の姿は見えない。丸面桶が落ちていたので、ひろい上げてみると、裏になにか書いてある。「池の面に夜な夜な通う月なれば水も濁さず影も残さず」
濡れ場みて戻る道々盆の月 大堀 柊花
盆の月(ぼんのつき)丸面桶(まるめんつう)
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