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 石南花

    石南花や雲の中なる行者みち  河村 宰秀

   「和漢三才図会」に、
   石南花は和州の葛城・紀州高野および深山の谷中にある。京師の近処にも稀にある。三、四月に淡紅色の花を開き、秋に紅色の細かい子を結ぶ。春に旧葉はまだ落ちず、新葉が生え出て交代する。
  とある。
   また「俳諧歳時記」に、
   山地に自生する常緑潅木、高さ七八尺に及ぶのが常であるが、高山に生えるものは幹が地に蟠屈してゐるといふ。葉は長楕円形革質。梢頭に淡紅色の花を開く。五弁又は七八弁で簇り咲く。
  とある。
   ツツジ科ツツジ属のうちシャクナゲ亜属の総称である。ヨーロッパ、アジア、北アメリカに分布するが、ヒマラヤ東部、ネパールから中国の雲南省、四川省に種類が多い。日本には高山帯から亜高山帯に分布するキバナシャクナゲ、ハクサンシャクナゲ、それより低い山地に分布するツクシシャクナゲ、ホソバシャクナゲなどがある。
   シャクナゲの名は室町時代から使われたようで、「下学集」(一四四四)に記載がある。かって、石槌山(愛媛)のハクサンシャクナゲを行者が手折って持ち帰り、畦に挿して豊作を祈る習俗があった。

   さて、随筆に「石楠花」(小島烏水)がある。
   普通平地で見るやうな石楠花でなく、白花石楠花である。白色といふ名を冠らせるくらゐだから白くはあるが、花冠の背には、岩魚の皮膚のやうな、薄紅の曇りが潮し、花柱を取り巻いた五烈した花冠が、十個の雄蕋を抱き合ふやうにして漏斗の鉢のやうに開いてゐる。しかもその花は、一つのこずゑの尖端に、十数個から二十ぐらゐ、鈴生りに群って、波頭のせり上るやうに、噴水のたぎるやうに、をどってゐるところは、一個大湊合の自然の花束とも見られやう、その花盛りの中に、どうかすると、北向きに固く結んだつぼみが見える。

   石楠花のつぼみの数と花の数  大堀 柊花
 石南花(しゃくなげ)和州(やまと)京師(きょうと)蟠屈(ばんくつ)
 潮し(さし)雄蕋(ゆうずい)漏斗(じょうご)大湊合(だいそうごう)
   
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