俳句
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酔うて寝むなでしこ咲ける石の上 芭蕉
「俳諧歳時記」に
山野に多き多年草、秋七草の内にて可憐の花を開くより鑑賞にも栽培さる。茎は高
さ二尺許に達し、葉は線状被針形にて尖り、対生す。夏秋の候、茎上に通常二箇づつ
の花を開く縁辺多く刻まれたる五片合弁のもの、普通は淡紅色なれど種々ありて美し。
栄雅抄に「花の姿美しく色々に咲けば、おさなき名子にたとへて撫子とす。また久し
ければ常夏と言へり。唐撫子は色々の品あり、大和撫子は紅梅色なり。」
とある。
ナデシコ属は北半球を中心に世界に三百種分布し、日本には四種分布する。夏から
秋にかけて花を開く河原撫子とその基本種蝦夷河原撫子は古くから親しまれ、秋の七
草の一つに数えられている。なお、かって河原撫子は中国原産の石竹が唐撫子と呼ば
れたのに対し、大和撫子と呼ばれた。
撫子の名は「出雲風土記」に初見する。「万葉集」では美の対象にされ、撫子の歌
二十六種中八種に愛しい女性の面影をかさねてある。また、常夏とも呼ばれ、「古今集」
に「塵をだに据ゑじとぞ思ふ咲きしより妹と我が寝るとこなつの花」などと詠まれて
いる。「源氏物語」では「常夏」を妻や愛人、「撫子」を幼児の象徴としてそれぞれ
使い分けして用いている。
さて、「源氏物語」(瀬戸内寂聴)の「常夏」より一部を紹介してみる。
お庭前に、いろいろとうるさい草花などは植えず、撫子だけを美しい色合いに取り
揃えています。唐撫子や大和撫子などとりどりに、たいそう可愛らしく垣根を作って
咲き乱れて、たそがれの薄闇の中に浮き立っているのが、何ともいえない美しい景色
です。花のもとに公達は皆立ち寄って、思うままに手折れないのを、物足りなく思い
ながら佇んでいます。
夕霧の中将は、こうした立派な方々の中でも、際立って優雅な美しいお姿です。
撫子や恋のはじめはやさしくて 大堀 柊花
常夏(とこなつ)お庭前(おにわさき)唐撫子(からなでしこ)
大和撫子(やまとなでしこ)
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