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  猿廻し(さるまはし)

    美しき妹をもてり猿廻し  正岡 子規

   「俳諧歳時記」に、
   新年、猿を背負ひて家々に来り猿を舞はしめて米銭を乞ふものを猿廻し、猿曳きともいふ。猿は馬の病を去るといひ、又は厄を去るといふ迷信より、昔は馬を飼ひ用ひる武家および農家にては、猿曳きを招きて一年の無恙を祈らしめたりといふ。
  とある。
   猿廻しは猿に芸をさせて金銭を得る大道芸。猿曳、猿飼、猿太夫などさまざまな呼称がある。猿が馬の病気を治すという信仰は中国伝来のものである。猿廻しが芸能として確立するのは鎌倉時代で、「吾妻鏡」(寛元二)や「融通念仏縁起」(正安二)などで確かめられる。中世、猿飼は猿楽、アルキ白拍子、鉢叩きなどとともに、非人として賎民視されていた。近世に入ってからは、いっそう芸人化し、その数をふやして下級神人として大名家や貴人の屋敷に参入し、厩の祈祷や疫病退散の呪術を職能として保持しつつ、一方では猿と馬、猿と犬といった組合わせで芝居を仕組んで、掛小屋で
興行されることもあった。狂言の「靭猿」や浄瑠璃にも取り入れられている。

   さて、浄瑠璃義太夫節に「近頃河原達引(ちかごろかわらのたてひき)」(天明二)がある。元禄期に京で起きたお俊伝兵衛の心中に、四条河原の刃傷事件、親孝行の猿廻しが表彰された話などを取り混ぜて脚色。その後、人形浄瑠璃でも歌舞伎でも中の巻「堀川猿廻しの段」だけが人気演目になり今日に至った。
   祇園の遊女丹波屋お俊は、恋仲の井筒屋伝兵衛が四条河原で恋敵の侍を斬って御尋ね者になったので、堀川のほとりの実家へ帰される。兄の猿廻し与次郎は盲目の母親とともに妹とを案じ、忍んできた伝兵衛に縁を切らせようとするが、恋人を想うお俊
  の実意を知り、猿廻しの曲をはなむけに二人を落としてやる。
   通称「堀川」。お俊の「そりゃ聞こえませぬ伝兵衛さん云々」のくどきと、猿廻しの
  くだりの巧みな節付けが有名。
   
 猿曳きの小猿を背なに帰りゆき  大堀 柊花

猿廻し(さるまはし)無恙(ぶよう)靭猿(うつぼざる) 
   近頃河原達引(ちかごろかわらのたてひき)

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